失敗しない家具の選び方

椅子 ーイス・chair- の選び方

①座面の高さは大丈夫?

座った時、座面が高すぎると腿が圧迫されて痛くなったり、むくみの原因になったりします。
でも低すぎると、今度はお尻にばかり体重がかかって、お尻が痛くなります。
座ってみて座面の先と腿の間に若干隙間ができるくらいがちょうどいいのです。

②座面の奥行は大丈夫?

奥行があり過ぎると、何か窮屈な感じがし、前にずれて座るような形になるので、腰に負担がかかります。
また奥行きが無さ過ぎると、不安定な感じがして落ち着きません。
奥まできちんと座って、座面の前方と膝の裏の間に指が3本はいるくらい隙間があるのがちょうどいいです。

③背はしっくり合いますか?

椅子の背は横のカーブの大きさと面積が大切。
カーブの半径が大きいと背骨があたってしまし、少し経つと痛くてたまらなくなります。
半径が小さいと背中が締め付けられるような感じがします。
また背中に接する面積が小さければ圧力が集中し痛くなりやすいと言えます。

④座り心地が重要

背中のどの部分が椅子の背とあたってますか。背中にも痛くなりやすい部分となりにくい部分があります。
背中のどこに、どのようなカーブがあたるかで、疲れやすさ・腰痛のなりやすさが全然ちがいます。どんな形の背であれ、腰のあたりがしっかりと支えられ、背筋が伸びるような座り方ができるものがいいです。
また、座面のフィット感・滑りやすさでも疲れやすさ・腰痛のなりやすさが全然ちがいます。
せめて5分以上座って決めないと、身体に悪い椅子を選んでしまうかも知れません。

⑤接合方法は?

組み立ててしまうと外から見ても分かりませんが、丸い棒(ダボ)でつなぎ合わせて組まれたものと、枘組みで組まれたものがあります。
例外的に接着剤のみで張り付けられたものもありますがこれは論外です。
勿論、精度のある枘で組まれた椅子のほうが丈夫だし、破損も少ないし、修理もしやすいです。
だから結果として長く使えます。

⑥重すぎない?

太い材料で作れば丈夫な椅子ができます。しかし重すぎる椅子は、よく動かす用途には不向きです。
しかし脚などを中途半端に細くすると、かえって力が接合部に集中し、破損しやすくなります。細くするなら、木のしなりの強さを使い、椅子全体をしならせるほど細くした方がかえって丈夫です。
適切な材料の太さは樹種によっても異なるので知識と経験が必要です。

⑦材料は大丈夫?

椅子を作るには、しなる力が強い材料を選ぶ必要があります。
体重を支え、いろいろな方向からの力に耐えなければならないので、どんな樹種でもいいというわけではありません。
代表的なものをあげると、サクラ・ケヤキ・ナラ・ウォールナット・カエデなどです。
あまり柔らかい材料だと破損する可能性も高くなります。

テーブル ーtable- の選び方

テーブルは単純な形なのでパッと見の印象や機能だけで選ぶ方が多いようです。
しかし折角ですから長く付き合えるものを選んでみてはいかがでしょうか。

①蟻桟は付いてる?



 写真はテーブルの天板をひっくり返したものですが、断面が台形の溝を掘って、そこに一部を同じ形に加工した木の桟をはめ込んであります。こうすると木の桟が、天板の反り・曲がりを防いでくれます。

 これと似たもので、木の桟をネジでとめたものがありますが、これはネジがある所は天板を矯正しますが、ネジのないところは自由なので反ってしまいます。

 天板は始終、湿気を吸ったりはいたりしているので、どんなによく乾燥した板でも反ります。
 その結果年々反ってくることになり、そのうち天板はデコボコになるか、反りかえってしまう可能性が高くなります。
 それを防止するのが蟻桟なのです。家具工房蒼のダイニングテーブルには構造的に可能な限り蟻桟が付いています。

 デコボコのテーブルでご飯やお茶をとる事にならない為に、蟻桟のあるテーブルがお勧めです。
 ただしこれは天板の厚みが4センチくらいまでで、それ以上だと板が反り曲がる力の方が強く、さすがの蟻桟でもお手上げです。


②板の並びは大丈夫?


 普通、天板は何枚かの板を貼り付けて作ります。この板の木目の並び方も重要です。

 見慣れてくると解りますが、それぞれの板の木目がしっくりと違和感なく並んでいるものは、よく考えられた天板です。
 反対に木目を合わせるのや、木目の選び方が適当なものは全体的に作りが悪いと言えます。
 天板の木目は「顔」です。顔が適当なものは、他の事も適当なのです。


③接着方法は?

上で天板を張り付けるといいましたが、この貼り付けた接着剤の色が目で見えるようなものは、接着面から割れてくる可能性が高いです。

 ようく見ないと板の継ぎ目が分からないようなのがいいのです。


④接合方法は?


天板の下には「幕板」や「脚」などがありますが、これらは「枘組み」でしっかりと組まれているか、ボルトで固定されている必要があります。
もし丸い木の棒(ダボ)で接合されていたり、ネジで固定されていれば、一般に枘組みなどより弱いことになります。
一時的に「形」になっている物と、長い時間「形」を保持する物とは、構造自体が全然異なるのです。


⑤天板の角、痛くない?

天板や脚の角にはよく手や足をぶつけます。角や縁がきっちりととがっているものは綺麗に見えますが、ぶつかるととても痛いです。
 特に小さなお子さんの柔らかな肌は切れてしまう時があります。
そのようなことも想定して、細かな所もよく見て下さい。


⑥脚、邪魔じゃない?

脚の位置や形によっては、座った時、移動する時にとても邪魔になります。
どんな椅子を使うのか、普段自分はどのように動いているか、動線はどうかなど色々考えて、実際動いて脚の形・位置を選びましょう。


⑦材料は大丈夫?

材料によって10年後のテーブルの姿が全然ちがいます。木は樹種によって木目や硬さが異なるからです。
 
 例えばケヤキとオニグルミの天板を10年間同じ条件で使ったとしましょう。比べればケヤキの方が断然キズが少ないはずです。ケヤキが硬いからです。キズが少ない方を望むなら、比重が0.7程度以上の樹種がいいでしょう。

 また、ケヤキ・クリ・ナラのような木目がはっきりとした、道管が大きな木もあれば、サクラやカバ・カエデのように道管の細かいスベスベした木もあります。道管が大きいと木目は綺麗だけど、汚れが溜りやすいし、直接紙を置いて字が書けません。気をつけましょう。


⑧重くない?

 当たり前ですが、重厚な板や脚はは重いです。
テーブルを一旦お部屋に置いたらもう動かさないのなら重くてもいいです。
 しかし、たまに端に寄せたいとか、模様替えしたいとお思いなら、軽めのテーブルがいいです。
重厚なだけがテーブルではありません。